2018年度日露青年交流事業

2018年6月24日(日)~7月2日(月)一豊剣志会の先生方が、ロシア、クラスノヤルスク市スポーツ省の要請で、ロシアに行ってきました。日露友好と共に、訪露団員にとっても貴重な経験でありました。今後は、この経験を沢山の子供たちに伝えていきたいと思います。
団長日比野隆夫、団員日比野友輔、小笠原優希、鷲見将平、森亮介、松井陽平、日比野秀哉、八木涼馬以上8名
1. 事   業   名 「日露青年剣道交流」
2. 実 施 時 期:平成30年6月24日(日)~7月2日(月)
3. 日本人派遣人数:8名(うち団長1名)
(一社)日ロ友好愛知の会 日比野隆夫

はじめに、この交流事業は、2016年12月16日に、ロシアにおける日本年及び日本におけるロシア年の開催に係る、日本国政府とロシア連邦政府が取り交わしました覚書に基づくものであり、「ロシアにおける日本年」事業として、ロシア連邦、クラスノヤルスク地方スポーツ省より、(一社)日ロ友好愛知の会に招待があったものであり、日露青年交流センターとの共催事業として実施することとなる事業となります。
日比野隆夫団長以下総勢8名により、平成30年6月24日(日)~7月2日(月)に実施されました。
今回、団員は初めてロシアを訪れるものであり、不安を抱えながらの訪露ではあったが、多くの青年達と交流をすることによって、彼らのロシアに対する印象が、日々変わっていったことが感じられたプログラムでありました。
6月24日(日)
 12:00 中部国際空港に集合、(一社)日ロ友好愛知の会、高木理事長、横山事務局長から、今回のプログラムの成功と激励の挨拶を受け丁寧なお見送りをいただく。
 14:35 中部国際空港より成田空港(全日空NH340)に向け出発、1時間程のフライト
 15:50 成田空港第1ターミナル到着後、すぐに第2ターミナルに移動し、渡航説明会に参加。
 17:00 2階A-5団体待合室にて、日露青年交流センターからの渡航説明を受け訪露での諸注意を確認
 17:30 3階Rカウンターに移動し、搭乗手続を済ませ搭乗口に移動
 20:15 予定より45分遅れで成田空港よりイルクーツク国際空港(シベリア航空S7 766)に向け出発 約5時間40分程のフライト

6月25日(月)
 00:55 イルクーツク国際空港に到着、真夜中での到着で閑散としており、まったく場所が分らず戸惑うこととなる。事前にクラスノヤルスク市剣道連盟ヴィーク氏の配慮で、イルクーツク地方の剣道関係者のギルニク・セルゲイ氏がプラカードを持って、到着口で待機しており、すぐに合流することが出来た。真夜中にも関わらず、私たちを歓迎してくれ、丁寧なサポートをしてくれたことに心から感謝。事前に、空港の地図等の説明を受けていたが、真夜中でもあるので、案内板等は、まったく分らず、私たちだけでの、空港移動は不可能と感じた。又、防具等の超過料金支払いに戸惑うが、セルゲイ氏のおかげでスムーズに行うことが出来、あらためてロシアの人達の心遣いが身にしみて分った。
ギルニク・セルゲイ氏は剣道二段で、イルクーツク剣道連盟の会長でもあった為、ほんの数時間ではあったが、今のロシア剣道や経済について色々な話を聞くことができ有意義な時間を過ごす。

 03:50 イルクーツク国際空港よりイエメリャノヴォ国際空港(ヤマル航空 YC394)に向け出発。約1時間30分程のフライト
 04:20 イエメリャノヴォ国際空港に到着、早朝にも関わらず、ヴィーク氏、通訳のマリーナさんの出迎えを受ける。4年前の平成26年に訪露した際での空港とは、全く違いとても大きな近代的な空港に変貌しており大変驚くばかりであった。これは、2019年にクラスノヤルスク市において、ユニバーシアード大会が開催されることに伴い、空港や市内全域で大規模な施設改修等が行われているとのことである。出迎えのバスに乗り、「バイアロン アカデミー」ホテル迄1時間程の移動となり、車中にて、再会の喜びを分かち合う。

 06:00 「バイアロン アカデミー」ホテルに到着、このホテルはトップアスリート専用のホテルであり、一般の宿泊者はおらず、ロシア
のトップアスリート達が宿泊し、トレーニングを行う施設であり、体育館、プール、トレーニング施設等が併設されているホテルであった。ホテル内では様々な競技のトップアスリート達と交流することが出来た。施設は山中にあり、広大な敷地の中にホテル、競技場が建設されており、来年のユニバーシアード会場となる為、現在一部建設中であった。チェックイン後、簡単な朝食の弁当を頂きながら、本日のスケジュールの確認を行った後、休憩・荷物整理・自由時間とした。

15:00  ホテルにて昼食
 16:00 「日本との交流を進めるクラスノヤルスク地方の会」へ移動
       「日本との交流を進めるクラスノヤルスク地方の会」の事務所がある 有限責任会社サクラモータース内にて、マリーナ・ロ
マーエヴァ事務局長他3名のスタッフ及びホストファミリーの方達との顔合わせを行う。簡単なティータイムによる懇親会とな
り、それぞれの自己紹介を行い、楽しい交流会となる。
 18:30  「ロビンソン」での歓迎会に出席。ブィーク氏による歓迎会となる
地元のお客さんと共に、ワールドカップロシア大会を観戦しながら大いに盛り上がり、交流することが出来た。
 21:30  ホテルに移動、白夜となるので日が落ちるのが、夜11時ごろまで明るく、時間の感覚が変となりながら自由時間となる。

6月26日(火)
  9:00  朝食 移動等の疲れからか、全員ぐったりとなるが。本日のスケジュールに向け気持ちを入れ替える 
 9:45  シベリア連邦大学に移動、全員剣道着・袴・防具着用で出かける。
 10:00  シベリア連邦大学に到着、日本センター職員、大学の広報担当職員方の出迎えを受ける。
案内は、日本センター職員で日本人である瀬尾さんに、大学内を案内してもらいながら、施設見学となる。
現在、夏休みであるため、通常の学生数より少ないとの説明を受けるが、かなりの学生が大学内におり、私たちの剣道着・袴姿
はかなり目立ち、ところどころで声を掛けられ、ミニ交流会となる。
大学内の学生寮は、高層マンションのような建物幾つもあり、広大な敷地の中には図書館・講堂・サッカー場・テニス場・体育
館・教室等数々の点在しており、ひとつの町のようであった。見るもの、聞くもの全て驚くばかりであった。

 11:00  大学内の日本センター脇のスペースで、剣道のパフォーマンスを行う、夏休み中ではあったが日本に興味を持つ学生が集まっ
てくれた。
日本剣道形・基本技の披露をし、学生達にも実際に竹刀で打突をしてもらうと、大いに興味をもったのか、沢山の学生達の参加
を得ることが出来た。
終了後、センター内にて、ティーパーティーでの歓迎会に参加、お互いの国でのお菓子等の交換会、文房具等のプレゼントした
ところ大変喜ばれ、大いに盛り上がることができた。


12:20  「ニコライ墓地」内にある、日本政府が建てた、シベリア抑留者慰霊碑に献花、4年前に自分の父親と一緒に訪露した時のこと
を思い出しながら手を合わせる。私の父親は現在91歳16歳で海軍兵学校に入り、このロシアの占守島で終戦を向かえ、4年
間の抑留生活を経験し、沢山の戦友達の思いがこの慰霊碑にあると聞かされており、又妻の母方の父親もシベリア抑留者であ
り、亡くなる前までこの慰霊碑に行きたいと聞かされたことを思い出された。
私たち全員が戦争を知らない世代ではあるが、身の引き締まるものがあり、全員で手を合わせあらためて戦争の悲惨さを知る機
会となる。
  
13:00  ホテルに戻り昼食
13:45  クラスノヤルスク市より、町の中心地にあるクラスノヤルスク地方博物館を是非見学して欲しいとの要請を受け見学となる。博
物館には、歴史的に大変貴重な展示物等があり、マンモスの原寸大での骨等の展示に大変驚かされた。
見学後、隣接する市民の憩い的な公園を散策しながら、市民との交流も行った。
18:00  今回の訪露に対する歓迎会に出席、大学関係者、剣道関係者等との盛大な歓迎会となる。学生達の参加もあり、団員達は現在の
ロシア文化・スポーツ等について積極的に交流し、会話が弾んだようだ。
21:15  ホテルに到着、明日のスケジュールの確認を終え自由時間となる。

6月27日(水)
 2:00  今年のロシアは100年に一度と言われる程の猛暑で、連日真夏日であり、夜の外気は幾分涼しくはなるが、ホテルにエアコン
が無く、蒸し風呂状態の部屋であり寝苦しい日が続く。
 9:00  朝食、今日のスケジュール変更が伝えられる。本来ならスポーツ省への訪問とあるが、大臣のスケジュールで28日になる。
 9:45  クラスノヤルスク市より、歴史的遺産であるダーチャの村「オビアンカ村」への招待を受け出発となる。
10:20  「オビアンカ村」に到着。「アサフィエフ記念コンプレックス」という保存建物を見学。村はエニセイ川沿いにあり、歴史的会
談となった、エリチィン大統領・橋本首相が会談した場所のちょうど対岸にある村であり、広大なエニセイ川に圧倒された。
12:00  見学の後、近くにある、エニセイ川を一望できる展望台に行き、市民との交流となる。
14:30  ホテルに戻り昼食、休憩後交流稽古の準備となる。
17:45  同じ敷地内にある「SОPKA」体育館に移動。ここも現在ユニバーシアードに向けての施設であり、一部建設中であったが体育
館は真新しいもので、セキュリティーも厳しく、荷物検査ボディーチェックを受けての入館となる。会場にはすでにロシア側の人
たちが集まっており、全員での出迎えを受けた。
      すぐに準備をし、ロシア側の稽古メニューで約2時間の交流稽古となる。稽古終了後、記念写真の撮影後、各自の交流となる。
20:00  ホテルに戻り、遅めの夕食となる。
20:45  明日のスケジュールの確認等を行い、自由時間となる

6月28日(木)
  9:00  朝食
  9:45  シベリア連邦大学の学生さん達と一緒に、クラスノヤルスク市内で一番大きなショッピングセンター「プラネット」に案内さ
れ、各自学生と一緒にショッピング等しながらの交流となる。
 12:30  「プラネット」内のフードコートで昼食
 14:30  クラスノヤルスク地方スポーツ省に表敬訪問。スポーツ省大臣と面会、今回の訪露においての
        お礼と、現状のクラスノヤルスク地方のスポーツの現状を伺う。その中で、2019年に開催されるユニバーシアードに向
け、インフラ整備が急ピッチで行なわれているが、是非色々な施設を見学してもらい、日本でユニバーシアードの宣伝をしても
らえないかとの要請を受ける。
最後に、今回の訪露を機にロシアと日本の青年交流を進めていき、お互いに理解を深め、友好を進めていくことを希望するとの
ことであった。
 15:00  ホテルに戻り、少し休憩の後、稽古の準備となる。
 15:40  昨日と同じ「SОPKA」に移動
 16:00  今日は、日本側の稽古メニューで行い、沢山の人達との交流稽古となった。
        終了後、お互いに記念品の交換会となり、青年交流を深めた。
 20:15  ホテルに到着、直ぐに遅めの夕食とし自由時間となる。
 22:00  団長とヴィーク氏、シベリア大学教授イゴリ氏、剣道関係者ルダコフ氏4人で、スケジュールの変更についての打合せを行
う。明日、急遽地元のエニセイテレビへの出演を依頼され、内容等の打合せを行う。
 23:30  終了

6月29日(金)
  6:45  ホテルを出発、エニセイテレビに向かう。
  7:10  エニセイテレビ到着、担当者との打合せ。
  7:30  生放送に出演、武道フェスティバルのアナンウンス及び日本剣道についてのインタビューを受ける。団長を含め5名が出演し
剣道の実演をする。
  9:00  ホテルに到着、朝食
  9:45  クラスノヤルスク地方スポーツ省の要請で、ユニバーシアードでのアルペン競技会場となる
        「BоbrоvyLоg」に出発。支配人の案内で施設内の説明を受け見学となる。
 14:00  ホテルに移動し昼食
 17:45  クラスノヤルスク地方スポーツ省の招待で、シベリア大学の学生達と一緒に「BKZ」音楽堂
        に移動し、ジャズバレー「テリョーシキン自由バレエ」のコンサートを鑑賞。終了後ダンスパーティーとなり、学生と共に参
加、沢山の市民とも交流を深める。
 21:00  夕食会場に移動し、学生達との交流ダンスパーティーに参加。
 24:00  ホテルに戻り自由時間となる。

6月30日(土)
  9:00  朝食
  9:30  ホームステーのホストファミリーと一緒に市内見学、学生達が多く集まる広場を散策。

 13:30  ホテルにて昼食後、フェスティバルへの準備。
 14:30  ホテルを出発。武道フェスティバル会場の「Dvоrkin」体育館に移動。
 15:40  地元テレビ局3社、新聞社1社の取材インタビューを受ける
 16:00  武道フェスティバル開始。開会セレモニーの後、地元空手道場の子供達による演武。
        地元合気道道場の演武終了後、シベリア地方から選抜された選手7名と日本側7名による、交流試合を行う。
会場には、沢山の市民の方達が来場し、興味深く見学をして頂き盛大に開催された。
終了後、日本側からの防具・竹刀等贈呈式を行う。
 16:30  ホームステー先のホストファミリーと共に、各人ホームステー先に移動。
  
 武道フェスティバル会場の「Dvоrkin」体育館

7月 1日(日)
 14:00  各人ホームステー先より戻り、帰国に向けての荷物整理
 17:00  ホテルをチェックアウト、空港に移動
 19:40  イエメリャノヴォ国際空港にて到着搭乗手続きを行う
 21:40  イエメリャノヴォ国際空港からハバロフスク ノーヴィイ空港に向けフライトとなる
  
イエメリャノヴォ国際空港           ホテルにて

7月 2日(月)
 4:40  ハバロフスク ノーヴィイ空港に到着
 7:55  搭乗手続きを行う
 9:55  インチョン空港に向けフライトとなる
11:45  インチョン空港に到着
14:45  搭乗手続きを行う
16:00  中部国際空港に向けフライトとなる
17:50  中部国際空港に到着
20:40  一宮市にて解散

今回の訪露は、本当に貴重な経験であり、ロシア青年とは心と心の交流ができたような気がします。
今後、日本とロシアが近くて親しい国になることを願うばかりです。
最後に、今回のプログラムに関し、携わっていただいた関係各位の皆様、日露青年交流センターの皆様、日ロ友好愛知の会の皆様、すべての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。スパシーバ
       訪露アルバム